今台湾には十ヶ寺になろうとする日蓮正宗寺院があります。
なんだか中共による台湾侵略が迫ってきたような記事が増えてきたように思いますが、日蓮正宗法華講員である私としては「広宣流布への前進著しい台湾だからこそ必ず御本尊様、諸天善神が守らないはずがない。絶対大丈夫」との確信を持ちつつ、その行方を見守る日々でした。そんな中、長期化するウクライナ戦争の状況に関するこんな記事を読むうちに
「あぁ、やっぱり御本尊様のご加護なんだこのウクライナ戦争は。台湾は守られて、日本も中共やロシアといった邪悪な共産主義者や独裁者達から我々を守ってくださっているんだ」
と思えます。そして、私にはウクライナの人々が諸天善神にさえ思えるのです。

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日蓮正宗総本山大石寺 三門

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習近平「台湾併合の夢」を萎ませたウクライナ戦争プーチンの沈没

3/19() 6:02 Yahoo!ニュース 44

習近平の挙動不審


by Gettyimages

 ロシアによる現在進行中のウクライナ侵略戦争に関し、中国の習近平政権は開戦の以前からそれを後押しして、プーチンの戦争に事実上加担した経緯がある。


【写真】軍事的優勢のプーチン・ロシアを敗北に追い込む「情報戦争」のリアル


 24日、北京五輪開幕式に合わせてプーチンが中国を訪問した時、習近平が彼と長時間の会談を行い、「NATO拡大反対」というロシアの主張に対し、中国としては初めて支持するとの態度を明確に示した。


 その一方、ロシアからの天然ガスの輸入を今後において大幅に増やすことも約束した。そして中露首脳会談の共同声明においては、双方は両国関係の性格についてそれが「無上限・無禁区」の関係であると宣言した。ある意味では習近平はこの時からすでに、プーチンの戦車に乗ってしまったのである。


 習近平からの後押しがあったからこそ、北京から帰国したプーチンがさっそく戦争の準備に取り掛かり、そして中国の意向を汲んで北京冬季五輪の閉幕を待って侵略戦争の発動に踏み切った。ロシアが開戦した224日当日、中国は間髪入れずにしてロシアからの小麦の輸入を全面的に開放すると発表した。それは明らかに、ロシアの侵略戦争に対する経済面での支援であろう。


 国際社会からの批判と西側の反発を招くことを覚悟の上、中国は堂々ロシアの侵略戦争に加担したのは一体何故か。そこに習近平のさまざまな思惑はあるが、そこのキーワードの一つはやはり「台湾」である。


狙いは一つ「台湾併合」


 毛沢東・鄧小平と肩を並べて「中国の偉大なる指導者」として歴史に残るために、習近平は今、台湾の併合に情熱を燃やし、今年秋から始まる自分の政権の3期目の達成すべき最大の目標にしている。


 もちろんその際、習近平は台湾併合のために戦争することも辞さないし、武力による台湾占領をきちんと念頭に入れている。彼は今まで、軍幹部と会議するたびに「戦争の準備を整えよう」と指示するのはまさにそのためである。


 そして習近平からすれば、プーチンの戦争を後押ししてそれを成功させていたら、それは当然、自分の発動する台湾併合戦争への大いなる追い風となるのであろう。


 プーチンのウクライナ侵攻が成功すれば、それは国民を大いに鼓舞し、台湾併合戦争に対する中国軍の自信を高める絶大な効果があるし、党内の慎重論や時期尚早論を封じ込むための好材料にもなる。そしてウクライナがロシアの手に簡単に落ちるようなこととなれば、将来における中国の侵攻に対する台湾の抵抗意欲を削ぐことにもなるのであろう。


 その一方、プーチンが欧州で戦争を発動して欧米との対立が激化すれば、アメリカもNATOも力を集中してプーチンに対処しなければならないから、中国の発動する台湾併合戦争に全面的に対抗する余裕はもはやない。つまり習近平からすれば、プーチンの戦争は結局、中国の台湾併合戦争にとっての環境整備となるのである。


 さらに習近平からしては、プーチンの戦争に加担することによって中露関係は準軍事同盟的なものとなれば、いざ対台湾戦争を発動した時には中国はもはや、欧米の制裁も国際社会からの孤立化も怖がる必要はない。逆にロシアが今度は習近平の戦争に加担してくることはありうるから、中国にしてはまさに鬼に金棒なのである。


「期待」はずれの泥沼化


 このような思惑があって、プーチンの戦争が始まる前から、習近平の中国は露骨にロシアに加担する行動をとっていた。おそらくその時の習近平はプーチンと同様、ロシア軍の快進撃による大勝利を信じて、それに大きな期待をかけていたのであろう。


 しかし、まさにここに彼らの誤算があった。いったん戦端が始まってみると、戦局の推移はこの2人の期待を見事に裏切って、まったく不本意な方向へと展開していったのである。


この原稿を書いている317日現在、プーチンのウクライナ侵略戦争は3週間以上を経過したが、周知の通り、これまで戦況の推移はロシアにとってはまさに頓挫の連続であった。


 ウクライナ人の予想外の果敢な抵抗に遭って、ロシアが開戦当時に想定していた速戦即決の電撃戦は完全に失敗に終わり、双方の対峙が膠着状況となって、ロシア軍のさらなる進軍は何一つ思惑通りに進まない。


 今後の戦局がどう展開するかについての予測は筆者の専門範囲を超えているが、大方の見方からしては、ロシア軍が短期間で決定的な勝利を手に入れることはやはり無理ではないのかと思われる。例えキエフなどの大都市を制圧できたとしても、ウクライナ側の抵抗を鎮めることはもはや不可能。ロシア軍とロシアは進むも地獄退くも地獄の泥沼にはまってしまう公算が高い。


欧米全体との戦争になってしまった


 その一方、ロシアにとつての最大の誤算と失敗はすなわち、アメリカとNATO同盟国が一致団結してウクライナの決死の抵抗を支援したことである。


 欧米諸国が派兵こそはしていないが、それ以外の多くの面では対戦車ミサイルなどの最新鋭武器を惜しみなく提供したり、現場で戦うウクライナ軍に有用な情報を提供したりしてウクライナの祖国防衛戦を外から支えた。これがあるからこそウクライナがそれほどまでに善戦したわけであるが、ある意味では今の戦争はすでに、ロシア対欧米全体の戦争となっているのである。


 それと同時に、西側が一致団結してロシアに対する未曾有の厳しい経済制裁を加えた。国際的ドル決算システムからロシアを排除した制裁措置にしても、ロシアから石油や天然ガスを禁輸したり輸出量を減らしたりする措置にしても、もともと脆弱であったロシアの経済に致命的な打撃となろう。そのままではロシア経済の崩壊は必至のことである。


 たとえプーチンが対ウクライナ戦争に最終的に勝利したとしても、ロシアという国の沈没はもはや避けられない。ロシアにとって、破滅を避ける唯一の道は要するにすなわちウクライナからの全面撤退であるが、しかしそれではプーチン政権は保たない。来るべきプーチン自身の破滅は目に見えてくるのである。


習近平の意気消沈の中身


 こうした中で、当事者のプーチンが絶望的な気分に陥っていることは想像できるが、最初からプーチンの戦争に加担してきた中国の習近平も、今の状況を見て大いに落胆して意気消沈となっているはず。というのも、今日に至るまでのプーチンの失敗と今後におけるプーチンとロシアの転落は、習近平が企む台湾併合戦争に黄信号を点滅させているからである。


 まずは軍事の面からすれば、ウクライナにおける強大なロシア軍の予想外の頓挫は、中国が発動する台湾併合戦争が旨く遂行できる保証はどこにもないことを教えてくれている。


 「世界軍事力ランキング2019年版」では、台湾は21位であって、22位のウクライナよりも1つ上である。そして台湾は事実上の独立国家として、今まで長年にわたって中国からの侵攻を国防上の最大の脅威と見做してそれに対する備えをずっと進めてきている。


 その一方、アメリカ政府は「台湾関係法」に基づいていつも台湾に最新鋭の武器を提供してきているから、台湾の軍事力は決して弱くはなく、ウクライナ以上の強さがあるはずである。


 軍事的にさらに重要なのは、台湾と中国との間には、平均して150キロメートルの幅のある海峡が隔たっていることである。軍事の専門家でない私たちから見ても、海峡を渡っての中国軍の台湾侵攻は、ロシアのウクライナ侵攻よりは難度の遥かに高いものであろう。


支援を得れば台湾だって


 その後の問題は、台湾人はいざとなる時にウクライナ人のように自国を守るための決死の戦いをするのかであるが、315日に台湾国際戦略学会と台湾国際研究学会が発表した、台湾人の70.2%が中国の武力侵攻が発生すれば台湾のために戦うとの世論調査の結果から見ても、台湾人の戦う意志は決して過小評価できない。そして台湾では昔から徴兵制があるので、成人の男のほとんどは現役の兵隊か元兵隊であるから、その戦闘力は侮れない。


 こうしてみれば、台湾海峡でいったん戦端が始まると、台湾側はウクライナ人のように決死の抵抗さえすれば、戦局は習近平の思惑通りになる保証は全くないし、速戦即決はほぼ不可能であろう。


 中国軍は遠距離から台湾にミサイルなどを大量に打つことができても海から上陸して台湾を制圧するのは至難の技。台湾併合戦争は台湾海峡を挟んでの長期戦・消耗戦になる可能性は大。つまり習近平は、今のプーチンの場合と同様に泥沼に陥って、進むが地獄退くも地獄の状況に置かれてしまうのである。


 その一方、アジアにおける民主主義の優等生である台湾が中国に侵攻されていると、特に中国軍が遠距離から打ったミサイルは台湾の民間人に多大な被害を与えた場合、今の欧米世界は対ロシアで一致団結したのと同じように、クアッド(日米豪印)などのインド太平洋地域の民主主義国家陣営は団結して台湾支援に当たることになろう。


 その中では、「台湾関係法」という国内法を持つアメリカは、ウクライナに対する支援以上の支援を台湾に与えるのに違いない。そして米国大統領の判断一つで、米軍が台湾防備に出動して中国軍と戦うこともありえよう。


 米軍が出動すればそれこそは中国と習近平にとっての悪夢であるが、ウクライナ戦争の経験からしては、例え米軍は直接に出動しなくても、武器・物資・情報などの多方面における米国の支援(あるいは日米同盟の支援)が保障されれば、台湾は中国を相手に十分に戦えるのであろう。


国際依存の中国が恐怖する経済制裁


 中国にとってのもう1つの悪夢はすなわち、台湾併合戦争の発動に対する欧米・日本からの徹底した経済制裁である。2021年、中国の対外輸出総額は人民元建てでは21.73兆元であって当年度の中国のGDPの約2割を占めている。国内の消費と固定資産投資と並んで、対外輸出は中国の経済成長を支える3本の柱の1つとなっている。


 しかしもし、習近平の発動した台湾併合戦争に対し、アメリカとEUと日本は団結して、ロシアに対する同様の経済制裁を加えた場合、それは中国経済に与える打撃の大きさが図りきれない。


 アメリカ・EU・日本は合わせて中国からの輸出の半分以上を引き受けているから、この3者は中国製品に対する全面禁輸にでも踏み込めば、中国経済はその1割を失うことになる。


 さらに、もし西側は団結して中国をドルの決済システムから排除するようなこととなれば、中国の対外輸出はほぼ全滅して、産業や国民生活に必要な物資の輸入すら思うままにできない。日本などよりも対外依存度の高い中国経済はこれで破綻するしかないのである。


 つまり、もし中国が国際社会の反発を無視して台湾併合戦争を発動した場合、しかも台湾が今のウクライナと同様に決死の抵抗を行なって世界からの支援と同情を手に入れた場合、中国はまさに今のプーチンのロシアと同様、破滅への道を突き進んでいく可能性は十分にある。そしてこのことを世界と中国に教えてくれているのは、まさにプーチンの行う現在のウクライナ侵略戦争である。


 戦争を発動してからのロシアとプーチンの惨状を目の当たりにして、習近平は今眠れない夜を過ごしているのであろう。彼には普通なみの認知能力と判断力があるなら、自分の企む台湾併合戦争に不安要素が多すぎてまさに前途多難であることを悟っているはずである。


 いったん戦争を始めると、事態が自分のコントロールできる範囲を超えて悪い方向へとどんどん進む可能性は十分にありうるし、場合によってプーチンという前車の轍を踏むかもしれない。そうなると、習近平は毛沢東や鄧小平なみの偉大なる指導者として歴史に残るどころか、せっかく勝ち取った中国共産党独裁者の地位を保つことすらできない。元も子もないとは、まさにこういうことである。


 したがって習近平は今後、台湾併合戦争の発動には今まで以上に躊躇いを感じざるを得ない。さまざまな利害損得と最悪のシナリオを考えれば、そう簡単に決断することはできないはずである。


もう共産党幹部ですら反対する


 その際、例え習近平はプーチンと同様、自分の野望のために無理な決断を行おうとしても、おそらく中国共産党の最高幹部たちの多くは、彼の暴走を食い止めようと必死になるのであろう。幹部たちが必死になる理由の1つは当然、政権と国を破滅から救うためである。船が沈んでいたら彼たちも道連れにされる可能性はあるからである。


 そして、共産党の高級幹部たちが今後、習近平の戦争に大いに反対しなければならいもう1つの理由はすなわち、彼ら個人に対する欧米の制裁を怖がっていることである。


 今回のロシアのウクライナ侵略戦争では、プーチン以下のロシア高官たちは欧米での財産が凍結されたり差し押さえられたりする憂き目にあっていたが、中国共産党高官たちも当然、同じことをされるのを心配しなければならない。ロシア高官と同様、あるいはロシア高官以上に、彼らもアメリカやEUなどで巨額な隠し財産を持っているはずである。


 したがっていざとなる時、彼らは習近平に戦争の発動を思い止まらせることに全力をあげることになろうが、その際、プーチンの戦争が上手くいかなったこと、あるいは失敗に終わったことは当然、中国共産党高官たちの台湾併合戦争反対の理由にもなるし、習近平を説得するための材料にもなろう。


 今の習近平は独裁者になっているとはいえ、かつての毛沢東ほどのカリスマ性もなければ幹部たちの大半の反対を押し切って独断専行するほどの力もない。自分たちの財産を守ろうとする幹部集団の攻勢のままでは習近平が敗退する可能性もある。


 そして幹部たちによる習近平の説得が不発に終わった場合、彼らは「国を救う」との大義名分において習近平に対するクーデターを起こす可能性は全くないわけでもない。もともと、習近平の内外政策に対する党内の不平不満はすでに広がっているから、反習近平の「火薬」はどこかで大爆発する危険性は常にある。


 もちろん習近平自身もそれを知っているから、自分と幹部集団との決裂はやはりどこかで避けたい。そしてこの要素はまた、彼の企む台湾併合戦争発動の妨げになるのである。


 こうしてみると、「ポスト・ウクライナ戦争」において、習近平中国の台湾侵攻は以前よりも大変難しくなっていることは分かる。


 もちろん、習近平が今でも台湾併合の危うい野望を捨てていないし、台湾有事の危険性は去ったわけでもない。確実に言えることは一つ、「盟友」プーチンの暴走と失敗のおかげで、台湾併合への習近平の夢がいくぶん萎んできている、ということである。


 平(評論家)


https://news.yahoo.co.jp/articles/00d91a781c1f499ec2a18b0e2e731df7500c8dd9